『フィールド・オブ・ドリームス』を見た。
なんとなく昔あったなあと思っていたけど見ていなかった映画の一つ。
不思議な声を聞いてトウモロコシ畑に野球場を造ったレイ。そこでは亡くなった野球選手たちが純粋に野球を楽しんでる。彼らは言う。「ここは天国か?」
人間は生きていたら、これがしたかった、こうだったらよかったのに、あのときこうしていれば、そういうものが年をとればとるほどあるんだろう。わたしはどうだろうか。実はあまりそういうものがない。そのときそのときでやってきたからあのときに帰りたいという瞬間もない。つまらない人生なのかもしれない。もしくはそういうことを考え出したら生きていけないほど辛いからしないようにしているだけかもしれない。
レイが野球をしたいという思いを懐いて亡くなっていった人たちを癒やしているようでいて、死に目にも会わずに亡くなった父親の夢を叶えることでもあり、自分の中にあった父への思い、自分の後悔を癒やすことでもあった…。
親との関係については今のわたしに深く突き刺さるところだった。両親は健在だけれども自分はこういう映画を見て親ともっとよい関係でいるようにした方がいいなと思いながらも出来ないというのをぐるぐる続けているような気がする。
わたしはこの映画の中でアーチボルド・グレアムがよかった。演じたバート・ランカスターの劇場公開映画の最後の作品らしい。すばらしい演技だった。
不思議な声の啓示だったり、死んだ人たちが全盛期の姿で日中から現れたり、本当に夢物語というストーリーなんだけれどよかった。こうやって願いが叶ったらいいのに、わたしだけじゃなくてすべての人の願いが叶ったらいいのにという思いが引き出されるからかもしれない。