『カヴァルケード』1933年 フランク・ロイド
アカデミー賞第6回作品賞。
恵まれた環境にいる女性が、時と共に悲劇に出遭い、人の心も変わっていき、戦中のただ中を生きていく様を淡々と描き出している。
幸せいっぱいの大晦日の夜から始まり、人生の終りにさしかかり歳を迎える大晦日のシーンで終わる。
彼女の隣には夫がいる。二人の間の絆は変わらないのだが、乗り越えてきたことが大きすぎる。
戦時中の映画だけれど、完全に反戦を打ち出していて、世論の揺らぎも描いている。すごいな。
今は時代が違い、さらに多様な悲喜交々に溢れている。わたしもその中にいる。ただ、その自分の歴史を共に振り返る人がいないというのは自分はちょっとさみしいのかもしれない。そうでもないか…。
未来じゃなくて、今と過去に乾杯をする主人公をみてちょっと思う。