『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹 新潮文庫
村上春樹を順番に読んでいこうシリーズ 10
久しぶりに読んだなあ。でも結末わすれていた。読んでいた感触は覚えているのにね。
この本は自分という存在の成り立ちを考えさせられるのだけど、それが思考というよりは感触なんだよなあ。小洒落た生活をしている現実世界とファンタジー的な壁の中の心のない人のいる世界の自分の邂逅。面白い。
僕と私の世界を交互に見ていくことによって、自分の中にもあるかもしれないもの。潜在的な「わたし」を念う。本当の自分って何だろう。
読後感がいい。