村上春樹を順番に読んでいこうシリーズ 7
村上氏の著書出一番売れた小説。そしてわたしは30年前に読んでいるのに、まったく内容を思い出せないでいたので新たな気持ちで読んだ。
うーん。正直、どうしてこれがそんなにいいのか分からなかった。生と死と性というのかな、テーマが。しっくりこないのだよな。わたしには。どうしても死と遺された人間の感情のところが空虚な気がする。あえてそれが文学的技巧なのであればわたしの趣味に合わなかったということなんだろうと思う。自殺する設定が多すぎるのも気になる。たしかに自死することに他人が明確な理由を知ることは出来ない。全ての場合が型にはめたような理由で成り立つわけじゃない。でもなんというか、多すぎる。それが不自然に感じる。小説だから仕方ないんだろうけど。
『羊をめぐる冒険』の方が大分面白かった。