わたしって自分のことをなんでもわかっているようでいて、本当にわかっていないなと思う。
こう書いたら、「そうね、そういうものだね」って頷いてくれる人がいると思うけど、本当にそうなんだ。
わたしは結構自分がいい人だと思っている。いい人はおかしいかな。まあまあちゃんとしている人間だと思っている。わりと正義寄りに生きていると思っている。なんなら自分だけの宇宙の主人公でもあるのだ。
そういうわたしは、外から入ってくる情報で心がいろいろ変わっていく。どんどん刻々と変わっていく。さっきまでなんとも思っていなかったことが、突然素晴らしく思えることもあれば、これこそわたしが終生大事にすることだと思ったことをおなかが空いたことで忘れる。
今日は友だちの話を聞いていて、声が出るほどびっくりすることに気がついた。自分のことなんだけど、結局他者がいないと自分のことってわからないんだよね。わたしというものを一番よく知っている気になっていたけど、こういうことは他人がいないとわからないな。
自分の思っているより他者から見たわたしはろくでもないんだろうけど、でも、本当に自分の中にあるものって、私がよく見えるように固めているものだから、もっと汚くてどうしようもないものなんだわ。それが今日は声になった。